
イギリス旅行の注意点。スリ・置き引きに注意!
楽しい海外旅行を、一転、悲しい思い出にしてしまう事、それがスリ被害。
ひやりとした体験をした、友人が被害にあった、等 以外に身近にあるものですね。実は、事前に情報を知っていれば、かなり防げるスリは多いです。今回は、スペインで注意するべきスリの情報についてまとめてみました。
(参考情報;在英国日本国大使館資料、外務省海外安全ホームページ)
イギリス治安は良好?
英国の治安は比較的良好というイメージがありますが、2019年に警察に報告のあったイングランド(及びウェールズ)における犯罪の総数は約580万件。これは日本と比較すると、2019年の犯罪総数(刑法犯総数)の約7.7倍の数字に相当します。犯罪の種類別に見ても、英国における凶悪犯・粗暴犯の件数は日本の約21倍、性犯罪は約10倍、窃盗は約3.5倍、強盗は約55倍にそれぞれ相当しており、日本よりも格段に高い発生件数であることが分かります。
ただし、気を付けていれば、十分防ぐ事が可能です。まずは、基本的な心構えをざっくりとおさえましょう。
犯人はターゲットとする相手をよく観察し、狙います。
〇レストランやカフェで友人との会話に夢中になる場合や、携帯電話の画面に集中しながら道路を歩く場合などは、どうしても注意力が散漫になりますね。危険です。
〇口が大きく開いたタイプのバッグや死角となる背中に背負ったリュックなども格好のターゲットになります。
常に周囲の様子に注意を払い、犯人にこの人は防犯意識が高いと感じさせる事は効果的です。また、具体的な犯罪発生状況やリスクを知っておくことで、自分の防犯意識を高め、対策を立てる事が出来るので、被害防止に役立てることができます。
一番被害にあいやすい・・・スリ・置き引き
<具体的な犯罪手口の概要>
〇地下鉄やバスの中で、犯人グループがターゲットとした旅行者に対し、故意に身体に接触したり、数人で取り囲んだりし、バックパックやハンドバッグ等から財布を抜き取る。
〇観光名所などで、犯人グループの1人が標的の旅行者に話しかけ、最寄り駅や下車したい駅などを尋ねつつ、手にした地下鉄路線地図などで視界をさえぎり注意をそらしている隙に、別の仲間がかばん・バッグから財布を抜き取る。
〇レストランやカフェ、パブ等で、友人との会話に集中したり、注文時やトイレ利用などで席を離れた隙に、床や椅子に置かれたかばんやバックパックを盗み取る。
〇ATM(現金自動引き出し機)で現金を引き出している最中に背後から声を掛け、後ろを振り向いた隙に、ATMから出てきたカードを抜き取ったり、現金を奪ったりする。
〇外出中にホテルの部屋に侵入し、室内に置かれた貴重品を盗み出す。
スリ・置き引きにあわない為の対策は?
スリは混雑の中で行われます。以下の点に注意し、スリから身を守りましょう。
【基本的な対策】
〇多額の現金を持ち歩かない。英国での支払は、クレジットカードやデビットカードが一般的で、通常、英国居住者は現金数十ポンド程度しか携行しません。日本人旅行者は多額の現金を携行していると見られているので標的にされやすい傾向にあります。
〇見知らぬ人物に話しかけられても相手にしない。対応する場合でも、荷物から注意をそらさない。
〇突発的な騒動などが起こった際は、特に注意することが大切です。財布などを狙うスリが、人の注意をそらすために企てた可能性もあります。スリは単独犯だけでなく、子どもを含む複数人のグループの場合もあり、1人が注意を引きつけている間に別の者が盗む手口も少なくないです。
【手荷物等気を付けること】
〇バックパックやハンドバッグ等の所持品は、空港やホテルにおける手続、両替や買い物、食事等の際も、常に身体から離さない。トイレや写真撮影の際等、短時間であっても荷物を放置しない。
〇財布やパスポートなどの貴重品は内ポケットに入れる事。バッグやカバンといった手荷物の中ではなく、ボタンの付いた内ポケット等に分散し、常に身につけておくようにする。ズボンの後ろポケット等他人から見える状態で入れないこと。盗まれやすいです。携帯電話の盗難が非常に多く発生しており、ロンドン市内の盗難被害件数のトップです。テーブルの上に置きっぱなしにすることでの被害も多発しています。
〇バッグやカバンはファスナーや口金等を必ず閉じ、ファスナー部分を内側にして、身体の正面にくるように持ち歩き、常に視界の中に置く。ショルダーバッグはたすき掛けにしましょう。
〇貴重品をリュックサック・バックパックに入れて持ち歩かない。混雑の中ではリュックサックのジッパーを開けることは簡単にできます。どうしても必要な場合は前にかかえましょう。
〇パブやレストラン等で食事をする際は、バッグやカバンを死角となるイスの背もたれや
テーブルの下に置いたりしない。また、荷物を置いたまま席を離れる、財布やパスポート
を入れたままの上着をコート掛けに掛ける、あるいは、携帯電話をテーブルの上に置いた
ままで食事をする、といった行動は絶対にしない。
ここにも注意・・・強盗
<犯罪手口の概要>
犯人が、駅の出入口など人通りの多いところから被害者の後ろをつけて行き、人気のない通りや夜道に入った時点で駆け寄り、またはバイクで走り寄り、かばんやスマートフォンなどを強引に奪っていくもの。
<対策>
●スマートフォンの操作や通話、イヤホンでの音楽鑑賞、飲酒後の酩酊といった状態での歩行はいずれも避ける。
バッグを持ち歩く際は正面に抱えるか、上着やコートなどで外から見えないようにする。
●後ろから来たバイクが追い越し際に携帯電話を奪い去る事案が発生しているので、昼間でも歩道を歩く際は建物側を歩く。
●後ろからつけてくる者がいないかを常に確認し、怪しいと感じた場合は反対側の道路へ渡って相手の動きを確認するか、人通りの多い場所へ直ちに移動する。
●夜間の外出はさける。
ここでも注意・・・にせ警官
<犯罪手口の概要>
他の欧州の国々でもその発生が確認されていますが、英国においても全国的に多発しています。
偽警官の仲間である旅行者を装った人物が、写真撮影を依頼してきたり、道を尋ねてきたりし、その対応をしている時に、私服警官を名乗る人物が麻薬捜査をしていると言って現れる。旅行者を装った人物が、偽警官の求めに応じて財布やクレジットカードの提示、暗証番号の開示をするので、被害者も同様に従った結果、財布から現金を抜き取られたり、クレジットカードの情報を盗まれたりして、後刻クレジットカードを不正利用されたりするもの。
<対策>
●見知らぬ人物が近づいてきた場合は関わらずに立ち去る。また、現地の人や旅行者が日本人に道を尋ねること自体がおかしいと疑ってかかる。
●警察官が路上で財布の提示・クレジットカードの提示・暗証番号を聞いたりすることはありません。そのような提示の要求があった場合には、本当の警察に電話(999)で確認した上で捜査に協力すると答える。
●警察官がクレジットカードの暗証番号を尋ねることはありません。警察官を名乗る人物に対して抵抗しがたいという場合は、周囲の人に助けを求める。
●被害に遭ってしまった場合は、速やかに本当の警察へ通報するとともに、カード会社に電話を掛けてカードを停止。
考察
最近、コロナ禍で、ヨーロッパ各地において、キャッシュレス化が一層進んでいるようです。
我々も、多額の現金はリスクでしかない、という事を前提に行動した方が安全かつ便利そうですね。
日本でやっているように、携帯はズボンのポケットに絶対に入れない。
貴重品はバックパック等大きな荷物には入れず、身に着ける(ポケットや、上着の内側に持てる小さなショルダーバックなど)事など、ターゲットにされない工夫が必要ですね。ターゲットにならない、この点にまず注意したいものです。
おいしいランチ、楽しい観光をいっぺんさせる犯罪被害、合わないようにベストをつくしましょう。
コメント